ゼンリンメールマガジン for Hobby Vol.7 2014年9月25日配信
9月5日(金)までの『防災週間』にあわせ、ゼンリンが発表した「防災意識調査2014」。一般生活者の防災に関する意識を捉えることを目的として、日頃意識している防災対策や自然災害、情報の入手先など、年代別の意識の傾向なども踏まえて調査した結果をご紹介します。
まずは自然災害に対する防災について、日頃から意識しているかどうかを伺ってみました。
「非常に意識している」(8.9%)と「意識している」(37.1%)を合わせるとおよそ半数の方が自然災害を意識していることがわかりました。その一方で「全く意識していない」(7.8%)と「意識していない」(16.5%)を合わせると、4人に1人が自然災害を意識していないことが浮き彫りになります。
では、年代ごとに意識の違いはあるのでしょうか。
20代は、「非常に意識している」と「意識している」を合わせると32.9%。全体の平均よりも低めです。そこから世代を追うにつれて防災意識が高まり、60代では「非常に意識している」が13.4%。「意識している」が44.4%。半数を超える方が防災を意識している結果となりました。
日常的に意識している自然災害について、地域ごとにデータを集計しました。
全国を通じて多いのは「地震」です。特に東日本大震災の被災地となった東北地方は「地震」が80.3%に上り、他の地域よりも意識が高いことがうかがえます。関東地方、四国地方も比較的高い数字を示していました。
「大雪」に対する意識が高いのは東日本。今年、東京でも20年ぶりの大雪が振り、関東地方でも10.1%の方が意識されています。また、台風や発達した低気圧によって深刻な被害がもたらされることが多い西日本では、「台風」を意識されている方が多くを占め、中国地方や、台風の通り道になりやすい九州・沖縄地方では「地震」よりも「台風」に対する意識が高いことがわかりました。
「避難所の場所をご存じですか?」という問いに対しては、以下のような結果となりました。
災害時における避難所の名前・場所をともに知っているのは、63.5%。約6割の方が自宅周辺の避難所について把握していることがわかりました。「名前・場所ともに分からないが思い当たる場所はある」までを入れると、8割以上の人が避難所の場所を知っています。
また、年代別のデータを集計したところ、避難所の名前・場所を知っている人は、防災意識の高さと同様に年代が上がるにつれて増加する傾向になっています。
皆様は、ご自身の避難所について把握していらっしゃいますか?今回の「防災意識調査2014」では、若年層ほど防災を意識していない傾向という結果になりました。家族みんなで避難所などの情報を共有しておくことが大切です。
これまで防災の“意識”について触れてきましたが、次は具体的な“対策”について。家庭・職場での防災対策についてうかがいました。
家庭では「非常用備蓄品」(48.0%)、「家具などの転倒防止」(36.1%)、「非常持出品」(35.6%)などの対策が多くとられています。一方、職場では「避難訓練」(32.2%)が最多。次いで「防災マップ・避難所マップなど」(24.1%)で対策をしている職場が多いことが分かりました。東日本大震災の際には「帰宅困難者」についても頻繁に報道され、災害が発生したときに会社として何をなすべきか、改めて考える契機となったのかもしれません。
続いて「家庭では今後、どんな防災対策を考えていますか」という問いに対してのデータです。
前出の「防災対策」では4番目に位置していた、地図による対策。今後対策を考えているものとしては最も関心が高い(36.6%)ことが分かりました。また、既に対策済みと答えた方が多かった「非常用備蓄品」や「非常持出品」を挙げる方も多くいらっしゃいます。
最後は、防災に関する情報収集についてです。
「普段」も「災害発生後」も「テレビ」が情報収集のメディアとして最も多く活用されていますが、注目は「ラジオ」。普段は16.4%と低いラジオですが、災害発生時には59.5% とラジオに頼る人が3倍以上に増えています。情報のリアルタイム性と、持ち運びのしやすさ、さらに昨今は手回し充電ができるタイプのラジオも多く発売されているため、災害時に頼りにされていると思われます。全体的な傾向では、普段は紙媒体でも災害発生時には、即時性の高いメディアにシフトするようです。
普段から心がけたい、防災への意識。さらに興味を抱いた方は、ぜひ「防災意識調査2014」をご覧ください。
▼▽防災意識調査2014▼▽