ゼンリンメールマガジン for Hobby Vol.22 2015年12月24日配信
年末から年始にかけて、スポーツ界は大きなイベントが目白押し。駅伝にサッカー、競馬、格闘技、フィギュアスケートなどの選手権大会が各地で開催されます。そんな中、注目してみたいのが高校ラグビー。今年開催された「ラグビーワールドカップ2015」で歴史的な勝利を収めた日本代表の活躍により、一気にラグビーへの注目度が増しています。“未来の日本代表”が活躍する高校ラグビーを、ぜひ応援しに行ってみませんか?
15人対15人で、体と体が激しくぶつかり合う中、楕円形のボールを敵陣の奥深くに広がるインゴールまで運んでいくラグビー。他のスポーツ同様、細かいルールがいくつもありますが、観戦においてコレだけは抑えておきたいポイントを、見どころを交えつつご紹介しましょう。
敵のインゴールにボールを持ち込み、地面にボールをタッチさせると「トライ」。5点入ります。インゴールはフィールドの幅の分だけあり、サッカーのゴールのように狭くないので、一見すると簡単そうですが「あと2mでインゴールなのに、なかなか前に進めない!」といった状況も。攻める側も守る側も必死になってぶつかり合うだけでなく、サインプレーによる頭脳戦の面白さもあります。
味方にパスする場合、自分より後ろに投げなくてはいけません。そのため、ボールを前に運ぶためには「後方の味方にパスする」もしくは「自分で持って走る」ことが基本。巧みなパスワークも、華麗なステップで敵のタックルを交わしつつの独走も、どちらもラグビー観戦の醍醐味です。また、ボールを前に蹴る「ハイパント」という戦術はOK。試合が膠着状態になったり、相手チームが強い場合などに活用されます。ただしボールはどこに転がるかわからない楕円形。だから面白いんです!
飛んできたボールをジャンプして奪ったり、外から投げ入れられたボールに対して、一人の選手を皆で抱え上げてキャッチしたり、軽度の反則があった際に8人対8人でスクラムを組み、押し合ってボールをキープしたりと、ボールを奪い合うシーンにも、それぞれ異なる醍醐味があります。
高校球児が「甲子園」を目指すように、高校ラガーマンが目指すのが「花園」。大阪府東大阪市にある「近鉄花園ラグビー場」です。この地で年末年始に「第95回全国高校ラグビー大会」が開催されます。
日程:2015年12月27日(日)~2016年1月11日(月)
場所:近鉄花園ラグビー場 大阪府東大阪市松原南1丁目1-1
今年の出場校は以下のマップのとおり。お住いの地域の高校はもちろん、出身地の高校を応援するのもいいですね。中には「母校が出ている!」という方もいらっしゃるかもしれません。
都道府県 | 出場校 | 出場回数 | 都道府県 | 出場校 | 出場回数 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 北北海道 | 遠軽高等学校 | 2年ぶり10回目 | 29 | 大阪府第一 | 東海大学付属仰星高等学校 | 3年連続16回目 |
2 | 南北海道 | 函館ラ・サール高等学校 | 初出場 | 30 | 大阪府第二 | 大阪桐蔭高等学校 | 4年連続10回目 |
3 | 青森県 | 青森北高等学校 | 5年連続17回目 | 31 | 大阪府第三 | 常翔学園高等学校 | 3年ぶり34回目 |
4 | 岩手県 | 黒沢尻工業高等学校 | 4年ぶり27回目 | 32 | 兵庫県 | 関西学院高等部 | 4年ぶり6回目 |
5 | 秋田県 | 秋田中央高等学校 | 2年連続10回目 | 33 | 奈良県 | 天理高等学校 | 2年ぶり62回目 |
6 | 宮城県 | 仙台育英学園高等学校 | 20年連続22回目 | 34 | 和歌山県 | 和歌山工業高等学校 | 3年ぶり21回目 |
7 | 山形県 | 山形南高等学校 | 初出場 | 35 | 鳥取県 | 倉吉北高等学校 | 3年連続3回目 |
8 | 福島県 | 郡山北工業高等学校 | 初出場 | 36 | 島根県 | 石見智翠館高等学校 | 25年連続25回目 |
9 | 茨城県 | 茗渓学園高等学校 | 4年連続21回目 | 37 | 岡山県 | 津山工業高等学校 | 2年連続24回目 |
10 | 栃木県 | 國學院栃木高等学校 | 16年連続21回目 | 38 | 広島県 | 尾道高等学校 | 9年連続10回目 |
11 | 群馬県 | 明和県央高等学校 | 3年連続6回目 | 39 | 山口県 | 萩商工高等学校 | 2年連続21回目 |
12 | 埼玉県 | 深谷高等学校 | 2年連続8回目 | 40 | 香川県 | 高松北高等学校 | 2年連続10回目 |
13 | 千葉県 | 流通経済大学付属柏高等学校 | 21年連続23回目 | 41 | 愛媛県 | 北条高等学校 | 2年連続5回目 |
14 | 東京都第一 | 國學院久我山高等学校 | 2年連続40回目 | 42 | 徳島県 | つるぎ高等学校 | 3年ぶり24回目 |
15 | 東京都第二 | 東京朝鮮高級学校 | 初出場 | 43 | 高知県 | 土佐塾高等学校 | 4年連続15回目 |
16 | 神奈川県 | 桐蔭学園高等学校 | 2年ぶり14回目 | 44 | 福岡県 | 東福岡高等学校 | 16年連続26回目 |
17 | 山梨県 | 日川高等学校 | 10年連続45回目 | 45 | 大分県 | 大分舞鶴高等学校 | 30年連続54回目 |
18 | 新潟県 | 新潟工業高等学校 | 12年連続40回目 | 46 | 佐賀県 | 佐賀工業高等学校 | 34年連続44回目 |
19 | 富山県 | 魚津工業高等学校 | 35年ぶり2回目 | 47 | 長崎県 | 長崎北陽台高等学校 | 2年連続15回目 |
20 | 石川県 | 日本航空高等学校石川 | 11年連続11回目 | 48 | 熊本県 | 荒尾岱志高等学校 | 2年連続8回目 |
21 | 長野県 | 岡谷工業高等学校 | 4年連続28回目 | 49 | 宮崎県 | 高鍋高等学校 | 5年連続23回目 |
22 | 静岡県 | 静岡聖光学院高等学校 | 2年連続4回目 | 50 | 鹿児島県 | 鹿児島実業高等学校 | 2年連続16回目 |
23 | 愛知県 | 春日丘高等学校 | 3年連続5回目 | 51 | 沖縄県 | コザ高等学校 | 2年連続14回目 |
24 | 岐阜県 | 関商工高等学校 | 5年連続36回目 | 記念大会枠 | |||
25 | 福井県 | 若狭高等学校 | 2年ぶり10回目 | 52 | 関東(神奈川) | 東海大学付属相模高等学校 | 25年ぶり8回目 |
26 | 三重県 | 朝明高等学校 | 4年連続6回目 | 53 | 近畿(京都) | 京都成章高等学校 | 2年連続8回目 |
27 | 滋賀県 | 光泉高等学校 | 5年連続7回目 | 54 | 中国(広島) | 広島県立広島工業高等学校 | 9年ぶり32回目 |
28 | 京都府 | 伏見工業高等学校 | 3年ぶり20回目 | 55 | 九州(福岡) | 福岡県立筑紫高等学校 | 24年ぶり5回目 |
1917年、なんと「ロシア革命」があった年に第一回が開催されている全国高校ラグビー大会。今年で95回目を迎える中、最も多く優勝している高校は、秋田工業(秋田)の15回。優勝回数ランキングの数字すべてが同校ですが、今年は惜しくも県大会決勝で敗れました。
注目は、都道府県別・勝率ランキング(過去10年)1位「福岡県」の強豪、東福岡高校。2007年大会から2014年大会まで、なんと5度の優勝を果たしている強豪校で、今年も出場します。
また、両方のランキングに入っている京都府は、3年ぶり20回目の花園切符をつかんだ名門、伏見工業。80年代の人気テレビドラマ『スクール☆ウォーズ』のモデルとなった“泣き虫先生”こと山口良治氏が総監督を務めている高校です。同校は来年4月、洛陽工と統合して新設校の「京都工学院」となるため、「伏見工」としての出場は、今大会が最後となります。
6位にランクインしている佐賀県の代表は、佐賀工業。34年連続44度目の出場という、県内では無類の強さを誇ります。佐賀工業は、今年一躍“時の人”となった日本代表FB、五郎丸歩選手の出身校でもあります。
古豪、強豪、新鋭の高校ラガーマンたちが繰り広げる、冬の寒さを吹き飛ばすような熱い戦い。ぜひ現地・花園へ足を運んでみてください。
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