ゼンリンめ~るまがじんVol.224 2013年11月22日配信
PCインストール型電子地図ソフトの最新版『ゼンリン電子地図帳Zi16』が発売となりました。1998年の発売以降、毎年更新を重ねてきた『Zi』シリーズ。今回は、ユーザーの皆様がどのような機能を、どのように使いこなしているのか、ご紹介してみたいと思います。
今回は、ビジネスでZiシリーズをお使いの方に、具体的にどのような機能を活用しているのか、伺ってみました。中でも多かったのは、住所や緯度経度が含まれたリストデータを地図にプロットできる「データ展開機能」です。データ展開機能の活用例を4つ、ご紹介しましょう。
『以前は営業拠点ごとの数字を表で管理していましたが、Ziシリーズを使って、地図上で“見える化”に取り組んでいます。棒グラフで売上を表すと、地域別の売上を地図上に落として見ることができます。他の地区に比べ売上の低い営業所を判断できるので「何が課題なんだろう」という課題の発掘につながります。「売上を左右するのは営業マンの実力のみ」という感覚でしたが、営業人数が足りていないのでは、という問題や、地理的な面でも原因があるのでは…と探っていくことができます。数字の表も正しいデータなのですが、視覚的にみて捉えた感覚というものも、時として大切だなと感じています』
Ziシリーズでは、売上等の数値情報をグラフ集計して、地図上に棒グラフや円グラフを表示させることができます。他にもドット表示や積み上げ棒グラフなど、マッピングするデータに応じて、適切な表示のさせかたが可能です。
『顧客の住所を地図に反映させることは、けっこう前から手書きでやっていました。インターネットの地図を使うと楽なのですが、お客様の情報をWebに上げると個人情報漏洩の可能性があります。オフラインで使える地図なので、情報漏洩のリスクを低減できるのは魅力ですね。私達の会社では、カスタマーサポートで顧客の元へ訪問する機会が多々あります。プロットされた地図は、顧客の所在地がわかるだけでなく、「このエリアは顧客が多いからサポート体制を強化しよう」「このエリアは営業をもっと強化すべき」といった戦略を立てるために不可欠です』
顧客の個人情報を守ることは、企業にとって不可欠な命題のひとつ。ネットに繋げなくても使えるからこそ、情報漏洩のリスクが低減できることになります。また、多彩な情報を反映できる電子地図ゆえに、簡単にエリアマーケティングを行える点もZiシリーズのメリットのひとつです。
『社内で従業員用の防災マップをZiシリーズで作成しました。元々、従業員の住所一覧リストはあるので、データ展開機能を使って簡単に地図上で従業員の居住地を“見える化”しています。地震や火事などの局地的な災害が起きた場合、迅速に影響範囲を把握する必要があります。範囲選択モードを使い、該当地区に住んでいる従業員を把握し安否を確認します。インターネットが使えなくても使えるというのは良いですね。また、レイヤー機能を使って、会社で取り決めた緊急避難場所などをマッピングしました。社員の防災意識も高まったと思います』
データのインポート機能を使うことによって、すぐに作成できる従業員の住所マップ。ネット接続不要ゆえに、万一ネット回線が滞ったとしても、安否確認や災害支援など、緊急事態の備えとして活用することができます。もちろん、企業だけでなく、ご家庭でも周辺の防災マップを備えておくことをおすすめします。
『「データは単体で眺めていてもダメ。複数のデータを照らし合わせることで戦略が見えてくる」とは、私の上司の口癖です。営業売上データを地図にプロットしていますが、その地域の人口や年齢層なども加味したうえで各拠点の営業データを比較しないといけません。そこで、エリア別の世帯収入や人口統計など、複数のデータをオーバーレイヤー機能で反映させています。また、詳細情報を各アイコンに登録してあるので、マウスオーバーするだけで簡単に確認できるようになっています。作成した地図はそのまま画像として取り出し、プレゼン資料として活用しています』
地図上に図形や文字などを重ね合わせて階層(レイヤー)別に記載できる「オーバーレイヤー機能」。1枚の地図にすべての情報を載せるのではなく、必要に応じて重ねることにより、自由自在にオリジナルマップの作成が可能です。また、商業統計や国勢調査などの数値データから、市区町村単位で地図を色分けすることもできます。
ビジネスで使うデータには、位置情報が記されているものが多々あります。それらデータを簡単に地図にプロットできるデータ展開機能は、Ziシリーズならではの便利機能です。ぜひ仕事の効率アップのためにご活用ください。