平成18年の介護保険制度の改正によって、注目を浴びてきたのが、夜間対応型訪問介護サービスへのニーズ。
地域密着となるこのサービスは、正確な地図なくしては成立しない。ホームネット株式会社様では、高齢者向け通報サービスにZmap-TOWNIIとOA-Light開発キットを採用し、夜間対応型介護事業等を行う事業者様に提供している。商品導入の背景と効果をお聞きした。

ゼンリンの商品を導入した背景

ゼンリンの詳細な住宅地図を導入して精度の高い緊急通報サービスのシステムを実現

ホームネット株式会社様(以下、ホームネット)は、高齢者の緊急通報サービスを行う会社として平成3年に創業。緊急通報サービスは、「緊急通報を受信して、現場に駆けつけて安否を確認する」のが基本。タクシー会社と提携し、受信はホームネット、現場に駆けつけるのはタクシー会社という枠組みでスタートした。

現在ホームネットでは、24時間緊急通報サービス「あんしんネットワーク」をはじめとするさまざまな個人向けのサービス提供を行っているほか、自治体、市区町村、高齢者住宅と都市再生機構等をクライアントとして、高齢者の緊急通報事業や、さまざまな通報サービスを受託・運営している。

平成18年、介護保険制度の改正に伴い、各市区町村が指定・監督する地域密着型サービスと、各市区町村が実施する地域支援事業が新たに創設された。また、それまでは、ケアプランにより決まった時間にヘルパーなどの担当者が行くというスタイルだった訪問介護が随時対応となる。つまり、必要な場合には訪問担当者が駆けつけるというサービスが求められたのである。

独居高齢者の増加問題など、高齢社会に伴い在宅サービスが重要視されるなか、ホームネットでは、高齢者やその家族が安心して生活できるよう、地域一体となってサポートすることの重要性をいち早く掴み、行動に移した。これまで取り組んできた緊急通報サービスのノウハウを生かして、介護利用者が自宅に居ながら、いつでも駆けつけサービスを受けることができる仕組みを、夜間対応型訪問介護事業を始める事業者と提携して推進し始めたのだ。

地域に密着した通報サービスという業務上、設立当初からエリアマップとの連動システムは持っていた。しかし、センターで指示するオペレーターや、実際に現場に行く訪問担当者は、必ずしも地域に精通している方ばかりではない。そのため、通報を受けた時にオペレーション側で地図を把握し、適切な指示を出せるよう、地図と連動するオペレーションシステムが必要だった。

石山 氏

「新しいサービスは、ヘルパーさんが通報のあった特定の家に直行します。ヘルパーさんは土地勘がない場合もあるので、迷わず駆けつけるためには一軒一軒の詳細な情報が載っている地図が必要でした。」

ゼンリン商品の決定理由

地域に密着したサービス居住者の詳細情報が付加価値を高める

こうしたニーズの高まりを受け、ホームネットではゼンリンのZmap-TOWNIIとOA-LightII Plus(GISアプリケーション開発キット)を利用して、地図と連動する通報支援システムを平成19年に開発した。

Zmap-TOWNIIの選定理由は、なによりその情報の精密さにあった。

石山 氏

「それまでは他社の地図を利用していましたが、詳細な部分まで行くと分からなかった。住宅地図では住宅に住んでいる方の名前まで表示されるので、訪問時に迷うことなく駆けつけることができます。」

システム開発にあたっては、通報サービスに特化したカスタマイズを行った。

Zmap-TOWNIIとのマッチングが良く、台帳管理に特化していたため、OA-Lightの開発キットを利用することになった。このシステムでは、センターマシンの中に、利用会員の介護に必要なさまざまな情報が入っている。会員の住所はもちろん、住所、電話番号、指定連絡先、既病歴、持病なども台帳管理している。同画面内をクリックするだけで、地図も表示できる。

田中 氏

「緊急時に最も必要なのは、個人情報、健康情報に加え位置情報です。会員情報と地図を連動させることで一元管理ができ、より緊急性を高めることに繋がります。地図は別ウィンドウで出せるので便利ですし、拡大縮小も自由にできて使いやすいです。」

ホームネット株式会社 システム概要図

ホームネット株式会社 システム概要図

導入による効果

カスタマイズによって説得力のある新しい商品システムへと成長した

システム導入によって、課題だったオペレーターから訪問担当者への訪問先指示がピンポイントで行えるようになった。

田中 氏

「まず、オペレーターが行き先である『○○さんの家』を地図でピンポイントに把握して指示できるようになりました。より正確に、しかも早く現場に駆けつけるというサービスを提供するという意味において、この詳しい地図は欠かせません。」

システムの使い勝手の良さから、こんな使い方もされている。

田中 氏

「実際に提供している事業者様の中には、この地図を印刷して、自宅で待機しているヘルパーさんにFAXで送る、という使い方をされているところもあります。」

指示画面の地図としてだけではなく、出力して訪問担当者と情報共有するなど、利用者の使い方に合わせたシステム運用で、訪問時に効率良く短時間で現地に向かうことが可能になっている。

さらに、同社で提案営業をする際、住宅地図を表示させることが他社システムとの差別化にも繋がっている。

石山 氏

「他社に比べ、詳細な地図と連動しているだけでまず有利です。お客様にシステムを提案する際、デモ画面に住宅地図を出すと、地図に個人のお客様の名前がぱっと表示されます。これには皆さん感動されますね。競合他社があるなかで、住宅地図による説得力は提案営業における強みにもなっています。」

今後の展開

システムと地図のさらなる連動がサービスの強化を促進

詳細な地図との連携を強化させたこのサービスは、今まで培ってきたノウハウ、事業立ち上げのスピードなどとも相まって、素晴らしいシェアを獲得している。

大武 氏

「全国に、数ある夜間対応型訪問介護事業の指定事業者さんがおられるなかで、多くの事業者さんに当社のシステムを取り入れて頂いております。今後も当社の蓄積してきたノウハウを生かして、訪問介護事業の可能性を広げていきたいと思います。」

もちろん、これで完成という訳ではない。現在のシステムに改良を加え、緊急通報のシステムをさらに強固なものにしていくことが課題だ。

大武 氏

「ヘルパーさん達は、定期で回りながらオペレーションセンターから連絡があればそちらにも対応しなくてはならない。そんななかで、移動時間の短縮や効率よくサービスを提供することを考えると、地図とのリアルタイムな連動が重要となってきます。将来的には車のナビのように、経路が出るような仕組みがあるといいですね。」

田中 尚志 氏

開発営業本部 営業部 主任
田中 尚志 氏
「ゼンリンさんの住宅地図は、大変有効に活用できています。」

石山 裕 氏

取締役 開発営業本部長
石山 裕 氏
「正確な地図情報によってオペレーションの正確性が高まり、業務の効率化が図れています。」

大武 将司 氏

開発営業本部 開発部 主査
大武 将司 氏
「緊急通報サービスにおいても、詳細な地図があれば安心ですね。」

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