物件情報や空き地情報を地図上に可視化
情報を共有化し、業務効率を大きく改善

小田急グループの総合不動産会社である小田急不動産様は、物件情報を社内で共有し、活用するために「ZENRIN GISパッケージ不動産 プレミアム」を導入され、業務の大幅な効率化を実現されました。物件情報の社内インフラ整備に向けて、どのような経緯で同アプリケーションを選択いただいたのか、また現在の活用状況や評価について詳しくお聞きしました。

課題

紙の住宅地図やExcelファイル上に散在していた空き地情報を、社内で共有するための仕組みの構築

ご提案内容

物件情報を地図上に可視化し、関連情報を紐づけて登録できるアプリケーションをご提案

導入効果

全ての情報を一つのアプリケーション上にまとめたことで、社員間での情報共有とデータベース検索が可能になり、業務が効率化

導入企業様

小田急不動産

小田急不動産様

本社:東京都渋谷区初台1丁目47番1号
創立:1964年12月
資本金:21億4,000万円
従業員数:384人(2020年3月現在)
事業内容:土地建物販売業(戸建住宅およびマンションなどの建設・販売、住宅地などの開発・販売)、土地建物賃貸業(事務所用ビルおよびマンションなどの賃貸・運営管理)、仲介斡旋業(不動産の売買・賃借などの仲介斡旋不動産売買)

今回取材をさせていただいたお二人(右から)
住宅事業本部 開発企画部 住宅用地グループリーダー 永井 真一氏
住宅事業本部 開発企画部 戸建企画グループ上席チーフ 中井 雄一郎氏

はじめに

小田急不動産様は、約100社からなる小田急グループに属する総合不動産企業。同グループにおける住関連分野の中核企業として、沿線の価値向上に貢献しています。
今回、お話を伺った住宅事業本部 開発企画部は、用地の仕入れ、造成および建築計画までを担う部門です。現在、同部門では空き地情報の調査に力を入れており、収集した情報を可視化し、社内で共有するプラットフォームとして「ZENRIN GISパッケージ不動産 プレミアム」を採用いただきました。紙の住宅地図帳とExcelファイルにまとめていた以前の状況に比べ、情報の管理と運用は大きく改善したといいます。

[課題] 収集した空き地情報を効率的に活用できないか?プラットフォーム構築を目指すも、時間とコストがネックに

従来同社では、収集した空き地情報の内、位置情報は紙の住宅地図帳に、地番・地主の個人名・情報の入手経緯などはExcelファイルに記入して保管していました。しかし、それらの運用ルールは明確ではなく、担当者ベースで管理していたため、異動などによる社内体制の変更時に情報が引き継がれず、散逸してしまうことも少なくありませんでした。
その後、ペーパーレス化を進めるなかで、改めて情報管理の手順がクローズアップされ、関連スタッフ全員が同じプラットフォーム上で情報の登録・活用ができる環境が必要であると結論づけられ検討が始まりましたが、一から仕組みを開発するには時間とコストの両面において負担が大きく、困っていたそうです。
そのような中で、ゼンリンがプラットフォーム構築に不可欠な住宅地図とブルーマップの提供元であったことから、円滑な支援が期待できるのではとお声掛けをいただきました。

[提案内容] 導入の障壁少ない「ZENRIN GISパッケージ不動産 プレミアム」既存データの移行からデータベースの運用ルール作成までサポート

「一緒に様々な方法を検討する中であるべき解決策に行きついた」と永井氏

その後、小田急不動産様からの様々な要望にもとづき、複数の解決策を提示し、打ち合わせを重ねる中で、専門業務から営業活動までをワンストップでサポートできる「ZENRIN GISパッケージ不動産 プレミアム」のご提案に至りました。
同アプリケーションでは、空き地情報を図形で登録し、さらにブルーマップで地番と住居表示を照合できるため、地主の個人名を特定することが可能になります。また、台帳機能を活用すれば、様々な情報をそれらの図形に紐づけることができ、物件情報管理までカバーできると考えました。
さらに、収集した空き地情報の登録方法や、物件情報データベースとしての運用、当時お使いのExcelデータ移行についてなど、過去の事例を基に有効な手段をご提示し、安心して採用いただくことができました。

[導入効果]登録情報を直感的に把握でき、管理業務の効率化を後押し

これまで、住宅地図帳とExcel双方に空き地の情報を記録していましたが、「ZENRIN GISパッケージ不動産 プレミアム」上で空き地の地形を多角形で囲み図形登録すれば、土地の地図情報に基づく住居表示や地番、所有者名、所有者住所をはじめ、物件の入手先や地主に関するコメントまで地形に結び付けることができます。簡易的な“空き地データベース”としての活用が可能になりました。
また、地図を広域で表示すると、登録した空き地の場所がプロットで表示され、位置関係が一目で分かります。従来なら、データの重複を確認するにも、都度Excel上で検索をかけてチェックする必要がありましたが、地番・住所データが地図上で可視化されたため、直感的に情報が把握できるようになったことで、作業の効率化を後押ししています。

空き地情報に紐づく情報の登録と色付けが可能に

広域表示

権限に合わせて、必要な機能に絞って解説した2種類のマニュアル

尚、導入にあたっては、小田急不動産様が想定されている操作方法についての打ち合わせを密に重ね、管理者向け・利用者向けの2種類のユーザーマニュアルを作成しました。その効果もあって、部門内での理解は早く、スムーズに運用を始めることができたそうです。

[活用例] 物件情報管理におけるより幅広い活用を見据えて、使い勝手向上への期待も

「今後の機能拡張に期待」と中井氏

現在同社では、空き地に限らず不動産仲介業者から入手した流通物件情報はすべて「ZENRIN GISパッケージ不動産 プレミアム」に登録し、空き地台帳と不動産台帳の2つを使い分けています。不動産台帳では、建ぺい率、容積率などが自動取得できるほか、物件の紹介元や時期といった付随情報も個別に登録できるため、問い合わせ対応などの業務効率化に役立っています。
また、分譲する場合の区画割や各区画の価格などを策定するうえでも、すでに登録されている近隣の不動産を地図上で確認して、その情報をすぐに参照できるようになったとご評価いただいています。
今後、同社では、働き方改革の進展を受けて、サテライトオフィスやモバイル環境など自社サーバとは接続されていない状態での業務を検討しています。こうした利用環境の変化に合わせた機能の拡充など、今後の展開にも期待を寄せていただいています。

操作方法の習熟支援や、安定した運用を支える保守サポートなど、安心してお使いいただくための様々な取り組みもより充実させながら、プラットフォームとしての機能性向上に引き続き取り組んでまいります。

ZENRIN GISパッケージに関するお問い合わせ

同じ業種の他商品事例・実績