膨大な労働時間を要する「街のビジュアライゼーション」において、労働時間の短縮とプレゼンテーションの質向上を実現

膨大な設計プロジェクトを常に同時並行で進行されている梓設計様は、「3D地図データオンライン提供サービス」の導入によって劇的な業務効率の改善を果たされました。どのような課題をどういった方法でクリアされたのか。ゼンリンの3D地図データが同社の業務において担う役割についてご紹介していきます。

課題

プレゼンテーション資料などに使用する
街のビジュアライゼーションにおいて、
手入力による描画が大きな負担となっていた

ご提案内容

日本各地の3D地図データを
必要な時に必要な分だけ利用できる
利用環境を提案

導入効果

3D地図データによる迅速、かつ正確な街のビジュアライゼーションによって
労働時間短縮とプレゼンテーションの質向上を実現

導入企業様

株式会社 梓設計

株式会社 梓設計 様

本社:東京都大田区羽田旭町10-11 MFIP羽田3F
創立:昭和21年10月10日
資本金:9000万円
従業員数:625人(2020年1月現在)
事業内容:都市計画・地域計画の立案、設計・監理、環境デザイン、調査・企画・コンサルティング等

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はじめに

1946年に開設された梓建築事務所をルーツとする梓設計様は、日本の主要な空港施設設計の大部分に関わり、「空港の梓設計」として国内外に知られる存在です。現在では空港関連のほか、スポーツスタジアムやアリーナ、教育・文化施設、大規模な都市開発など幅広い領域において日々、数々のプロジェクトを推進しています。こうした各プロジェクトはほとんどの場合、クライアントへのプレゼンテーションから仕事がスタートしていきます。またプロジェクトの進行過程においても、関係者の間で建築物のイメージをしっかりと共有しておく必要があります。そのような場面で重要なツールとなるのが設計者が構想するデザインの立体的なビジュアルイメージ。このビジュアルイメージをより美しく、わかりやすく表現し、プロジェクトをスムーズに進行させるため、ゼンリンの3D地図データが利用されています。その利用環境・サービスがオンライン化されたことによって、日本各地の3D地図データを常時、スピーディに入手できるようになり、社内の業務効率は大きく改善したと言います。

[課題] 膨大な労力を必要としていたコンピュータ上での街のビジュアル化

各プロジェクトの構想をビジュアルとして具現化するため、以前は膨大な時間を費やして作業を行っていました。もっとも時間を要する作業のひとつが、建築物の周囲の環境を立体的に表現するビジュアルの作成です。国土地理院などの2次元情報をもとに、現地で撮影した画像などと照らし合わせ、コンピュータ上で周囲の建物の高さなどをひとつひとつ人力で数値入力。もととなる地図さえない時は航空写真をトレースして道路を描いたり、街区を区切っていったりと、コンピュータ上での描画をゼロから行う状況でした。人手がある場合には数人がかりで、場合によっては一ヶ月程度もかけて作る街のビジュアルもあったと言います。しかも手作業では精度に問題も残り、プレゼンテーションで使用するビジュアルにさらなる説得力を持たせたいという思いもありました。つまり、およそすべてのプロジェクトで必要となるこうした街のビジュアル作成において、恒常的な効率改善と質の向上を求めていたのです。

[ご提案内容]最適な仕様で、常時、件数を気にせずスピーディに利用できる「3D地図データオンライン提供サービス」導入をご提案

そこで当社にご相談いただき、まずは3D地図データの提供をスタート。そのクオリティをスタッフの方に実感していただいた後、かねてからご提案をしていた「3D地図データオンライン提供サービス」への移行のご相談をいただきました。同サービスでは、3D地図データを最適な形式で、必要な時に、必要な分だけダウンロードができます。梓設計様にはデータが使い放題の最上位プランでご契約いただきました。オンライン提供サービス導入前は3D地図データの利用件数が数件に過ぎなかったところ、導入後は利用件数が著しく増加しました。

[導入効果]劇的な労働時間の短縮とプレゼンテーション資料のクオリティアップに貢献

たとえば周辺にあるビルの高さなど、ひとつひとつ正確に計測することは不可能で、以前は正確性より雰囲気を重視してビジュアルを作っていたと言います。しかし3D地図データを活用いただいてからは、建物を正確にビジュアル表現できるようになり、よりリアリティあふれるプレゼンテーションが可能となりました。同時に、アルバイトを大量に採用してひたすら数値を手入力するという工程も大幅に減少。プレゼンテーション資料の作成において、周辺環境を表現する描写に人と時間を取られることがなくなり、スタッフの方はよりクリエイティブな作業に集中できるようになりました。また、設計段階でも敷地周辺の詳細な情報が必要なケースが多く、3D地図データをオンラインで入手することで、設計士の方のワークフローにおいても効率改善が成されました。その結果、スタッフの方々が本来、時間を掛けるべきクリエイティブな作業に集中できるようになり、ゼンリンの3D地図データの存在価値が日に日に高まっているようです。

[活用例]さらなる機能改善に期待しつつ、VR構築においても3D地図データの活用を予定

プレゼンテーション資料の作成のほか、進行中のプロジェクトについてその竣工後のイメージをクライアントと共有するための資料作成や、設計士がデザインを考案する上での資料としても3D地図データをご利用いただいています。精度の高まったプレゼン資料によって、提供しようとする建築物の魅力がより深く伝わるようになったとのコメントもいただきました。プレゼンテーション資料の質が求められる厳しいコンペの機会も多く、今後は益々、ゼンリンの3D地図データ活用の場面は増えそうです。業界ナンバーワンの企業を目指すという明確な目標を掲げる梓設計様。今後はVRの構築などで、3D地図データを活用するという展望もあるといいます。一方で、精度については改善の余地があるとのご意見もいただいています。業界の最前線で活躍する梓設計様の声を活かし、今後もより使いやすく質の高い地図データをご提供するべく、努力していきます。

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当社が携わらせていただいた実際のプロジェクトをご紹介

日本を代表するランドマークを手掛けてきた梓設計。今なお関わる案件数は増加傾向にある。 そこで重視されているのが、プレゼン資料の視覚的なレベルアップだ。 そのために発足したチームメンバーに、ワークフロー変革の取り組みを聞いた。

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