新規エリアの顧客リスト作成工数が9割減 ――外出先でもリスト更新が簡単で営業生産性が向上

清掃用品のレンタルから日用品販売まで、幅広い商品を取り扱うダスキン。株式会社ダスキン土浦様は、茨城県全域をカバーするダスキンのフランチャイズ企業として事業を展開しています。同社では、これまで営業における情報管理に課題を抱えていました。

従来、営業担当者ごとに顧客リストを手作業で情報管理をするなど、煩雑な作業が発生していました。担当者の退職時には、こうした情報も適切に引き継がれず、大きな損失につながっていたのです。
同社は2024年に水戸市に新規拠点を開設。顧客リストをいちから整備する必要がありました。新規開拓のためのリスト作成には膨大な時間を要するため、営業活動の効率化が急務だったのです。

こうした課題を解決するため、同社は「ZENRIN GISパッケージ セールスサポート」(以降:セールスサポート)を導入。企業検索機能と地図連携による直感的な操作性を活かし、現場での迅速な情報入力と営業進捗の共有を実現。また、リスト作成時間が従来から9割短縮されるなど、すでに具体的な効果が現れています。

今回は、同社の営業の課題解決に対する取り組みについて、株式会社ダスキン土浦 営業推進室 営業部長の潮田千尋様と、東笠原支店営業担当の中野佑紀様にお話を伺いました。

課題

新規出店地区における顧客開拓

ご提案内容

  • 業種やエリア、企業規模(従業員規模・資本金)による「新規営業リスト作成」
  • 地図上で顧客の位置関係が視覚的に把握可能に

導入効果

  • 営業先(ターゲット)リストの作成時間が9割削減
  • 飛込営業の際も、地図上でピンを指すだけで営業先の特定・登録ができ効率が向上

導入企業様

株式会社ダスキン土浦の潮田様、中野様

株式会社ダスキン土浦様

【本社】

茨城県土浦市大手町13-15

【資本金】

1,000万円

【従業員数】

330名

【事業内容】

清掃用品、生活用品のレンタル及び販売、掃除サービス、害虫駆除、化粧品販売

背景・課題

非効率な管理と営業情報の消失が経営課題に

―― まずは御社の事業について教えてください。

潮田氏:

当社は、株式会社ダスキンとフランチャイズ契約を結び、茨城県全域で清掃備品を中心としたレンタル業務を展開しています。取扱商品は、清掃モップのほか、浄水器や空気清浄機、家庭向けの化粧品まで多岐にわたり、お客様も一般家庭から事業所まで幅広く、それぞれのニーズに合わせた提案を行なっています。

―― 東笠原支店について、詳しくお聞かせください。

潮田氏:

もともと、当社は本店のある土浦を中心に、茨城県南地域で事業を展開していました。水戸をはじめとした県北地域にも顧客がいらっしゃったのですが、従来は鹿嶋支店が担当していました。水戸のお客様先までは片道1時間半ほどかかり、訪問には非効率な状態だったので、水戸の拠点設置を検討していました。

そうしたなか、水戸にある別のフランチャイズ事業者が撤退することになり、その店舗を引き継ぐ形で東笠原支店として開設するに至っています。東笠原支店は開設してまだ8ヶ月ほどで、売上規模が他の拠点と比べてまだ小さいため、いまは新規顧客の開拓に注力しています。

―― これまで営業業務において、どのような課題を抱えていらっしゃいましたか?

潮田氏:

最大の課題は、営業情報の管理でした。従来、営業担当者がノートやExcelなど個別に管理していたため、組織として情報の共有や連携が適切にできていませんでした。とくに問題だったのが、営業担当の退職時です。退職者から次の担当者に引き継がれる情報は限られ、会社として大きな損失となっていました。

直感的な操作性と企業検索機能に着目

―― 今回、セールスサポートを導入いただいた背景を教えてください。

潮田氏:

じつは、これまでにも他の営業管理ツールを導入していました。手元でカスタマイズできることが特徴だったのですが、むしろ機能が複雑すぎて使いこなせない状況だったのです。
結局、ほとんどの担当者が活用できておらず、情報の管理や共有の課題の解決には至りませんでした。そうしたなか、ゼンリンの担当者からの紹介でセールスサポートの存在を知りました。

―― 他のツールと比較して、どのような点を評価されましたか。

セールスサポートで企業検索を使用しているイメージ
潮田氏:

とくに企業検索機能に魅力を感じました。これまでのように手作業で顧客情報を集める必要がなく、必要な情報がすぐに取得できる点が導入の決め手となりました。
検索も市町村や業種、売上高、従業員数などで絞り込んで一覧化できます。

当社は商品が多彩な分、お客様の状況に合わせてきめ細やかな提案が欠かせません。そうした営業戦略を考える上でも、検索機能は役立っています。

また、機能のシンプルさも魅力に感じました。以前使用していたツールは機能が多すぎて、かえって使いづらい状況でした。ですが、セールスサポートは企業検索や検索結果の地図上での表示、情報の入力など必要な機能に絞られていて、その分直感的に操作できます。

経緯・導入効果

訪問先からスマートフォンで営業情報を簡単入力

―― 実際にセールスサポートをどのように活用されているのか、お聞かせください。

スマートフォンでセールスサポートを使って、地図上から顧客情報を登録しているイメージ
中野氏:

営業現場でのデータ入力を中心に活用しています。営業先でもスマートフォンでセールスサポートを開くことができ、その場で地図上から顧客情報を登録できます。登録情報には住所などがあらかじめ用意されており、企業情報から地図上で選ぶだけなので便利です。あとは、営業に行った日時や担当者名、その日の営業内容をメモするだけで記録できるので、操作も簡単です。

企業や店舗の名前、住所などの基本情報は抽出したリストから反映されるので、営業した日時や担当者名、内容を入力すれば済みます。「この通りの店舗をまとめて訪問する」といった飛び込み営業の際、リスト抽出していない営業先も地図上でピンを指すだけで特定・登録ができるので、効率的に記録できます。

以前は会社に戻ってからパソコンで入力する必要があったので、後回しになりがちでした。しかし現在は、訪問直後にスマートフォンから入力できるので、記録漏れも大幅に減りました。

潮田氏:

入力の手間が減ったことで、より多くの訪問が可能になっています。また、情報を個人管理ではなくオンライン上で管理・蓄積することになり、リアルタイムで共有され、私もより適切なタイミングでフォローできるようになりました。

精度の高いリスト作成が従来の9割減の工数で実現

―― 導入後の効果として実感されているものはありますか。

潮田氏:

もっとも効果がわかりやすいのは、リスト作成の業務でしょう。これまではネットで検索した情報をExcelに手動で入力しながらリストを作成していました。
例えば、水戸エリアの飲食店を調べようとすると、1日では終わらないほどの時間がかかります。また、同じ名前の企業の選別や営業時間の確認などはさらに調べる必要があり、とても手間のかかる作業でした。
セールスサポートの企業検索では、取得したデータを営業でそのまま活用できます。導入後は、リスト作成の時間が以前より9割ほど削減できています。

―― 地図機能についてはいかがでしょうか?

潮田氏:

とくに営業先の新規開拓で効果的です。地図上で顧客の位置関係が視覚的に把握できるため、営業範囲の指定や割り振りが簡単にできるようになりました。
また、営業では効率性とテンポが重要です。例えば、飲食店への営業の場合、営業可能な時間帯が非常に限られています。
午前中は仕込みがあり、11時頃からはランチタイム。午後も15時以降でないと営業訪問が難しく、なかには中休みを取る店舗もあります。そのため、限られた時間内で効率的に訪問することが求められます。
加えて、訪問先の営業が済んだ後に、周辺の企業や店舗に行くことも少なくありません。そうしたときにも、正確な情報をリアルタイムに記録できるので、テンポを崩さず、効率的な営業活動ができます。

会社の資産としての情報管理を確立

―― 営業における情報管理についてのお考えをお聞かせください。

潮田氏:

当社の商品は幅広いため、お客様によって求められる提案が異なります。そのため、お客様の企業規模や業種、事業内容、競合製品の導入状況といった情報から、当社ならではの価値を具体的にご提案できます。そのため、きめ細かな情報の把握とその管理が重要です。セールスサポートを導入したことで、より戦略的な営業活動が可能になりました。

今後について

―― 今後の展望についてお聞かせください。

潮田氏:

まず目指しているのが、全社での活用です。現在、千葉県でも新規事業を展開しており、今後も新たな顧客獲得を進める必要があります。現状は、東笠原支店だけでの活用ですが、今後はセールスサポートを他支店でも活用することで、効率的な営業活動と情報の一元管理を実現したいと考えています。

営業情報の見える化と一元管理は、営業の質を高めていくことにもつながるでしょう。営業情報は「会社の財産」です。営業情報を記録・共有することで、組織全体の財産とし、さらなる営業力向上を目指していけたらと思います。

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