災害時では遅い!事前にキケンを察知しよう!「防災マップ」活用術

防災に大切なのは「自助」と「共助」の意識

9月は防災月間。日本に暮らす限り、地震や台風などの自然災害は避けられません。
そんな“もしも”に備え、常日頃から防災の意識はお持ちですか?
大規模な災害が発生した場合、市などの救助活動である「公助」には限界があります。
目の前の危機を自分たちの力で切り抜ける「自助」、そして、周囲の人たちと助け合い情報を共有しながら、自分たちの地域を守ろうとする「共助」の意識が大切です。

ポイントは“事前準備”と“情報共有”!そのための必須アイテム「防災マップ」を活用しよう

災害が起きても、日頃から正しい備えをしておけば、安全性は大きく変わります。備えのためにぜひ準備して欲しいのが「防災マップ」です。
「防災マップ」とは、ある地域の自然災害による被害範囲や被害程度、避難場所や避難経路などを地図上に可視化したもの。さまざまな地域に固有の災害情報を重ねた独自の「防災マップ」が、各自治体から公開されています。

今回は「防災マップ」を使って防災へ取り組む際に、これだけは押さえておきたい“5か条”をまとめました。

●「防災マップ」を入手するには?

防災マップや災害情報は、各自治体のWEBサイトで確認することができます。地図はダウンロードして印刷できるほか、公共施設などにも置かれているのでぜひ入手しておきましょう。

活用心得 其の1:周囲の災害ポイントをチェックすべし

自宅や職場周りの防災マップを入手したら、身近に潜む危険をチェックしましょう。必ず確認したいのが「発生しうる災害の種類」と「危険区域」。マップにあるのは水害?土砂災害?それとも複合的な災害?まずは自身を取り巻く危険を確認しましょう。

活用心得 其の2:避難経路を確認すべし

避難経路を考える時は、自然災害の危険区域のほか、ブロック塀やガラス張りのビル、非常に古い住宅が密集している場所などを避ける必要があります。さらに、災害時の状況によっては、想定されていた避難経路が通れなくなることも起こり得ます。そのため、避難所までの複数の避難経路を、危険箇所を避けるように決めておくことが重要です。

●実際に自分の足で歩いてみよう

防災マップで確認したあとに家族や職場の人と実際に町を歩いてみましょう。近いと思っても子どもの足では意外に時間がかかることや、危険な水路、急な坂など、自分の足で歩いたからこそわかる対策ポイントが発見できるはずです。

活用心得 其の3:自治体のSNSをこまめにチェック、リアルタイム情報を取得すべし

災害発生時の自助のカギとなるのは、リアルタイムの情報。防災マップを参照しながら手持ちのスマートフォンなどで、気象情報や各自治体のSNSなどをチェックし、現状把握に活用することが大切です。災害放送、登録制の防災メール、消防団の巡回情報などをフォローしておくと、いざというときの情報収集に役立ちます。また、災害時に備えて関連アプリをダウンロードし、使い方の確認をしておくのも有効です。

●スマートフォン向けアプリもチェックしておこう

気象情報や災害情報マップ、家族、知人の安否を確認することのできるスマートフォン向けアプリも登場しています。事前に使い方や連絡方法を共有し、いざというときに活用できるようにしましょう。

活用心得 其の4:独自の「早期避難基準」を持つべし

従来の段階的な災害レベルの判断ではなく、ある一定の基準を超えたら瞬時に、自治体からの指示の前に自ら身を守る行動を起こすことが重要です。平時に、防災マップを参照しながら家庭や職場でどうなったら自主避難するかの「基準」を決めるなどし、災害に対して自主的に備えましょう。これが自らの安全確保のみならず、社会インフラへの負荷軽減になるのです。

活用心得 其の5:地域ぐるみでオリジナルの防災マップを作成すべし

個々人の取り組みだけでなく、近隣住民や自治会、町内会などで取り組む「共助」も重要です。阪神・淡路大震災においては、瓦礫の下から救出された人のうち、友人や知人、通行人によって救出された割合が3割を超えるという調査結果(※)もあることから、地域連携の重要性は大きいと言えます。

地域独自の防災マップを作成し、どこにどんな人が住んでいるのか、共有することも有効。集団で避難する際の手助けになりますし、いざという時に助けが必要な人を把握することができます。また、地域の危険な箇所や避難経路、避難場所なども防災マップに記入して地域住民に周知することで、日頃から防災意識を高めることも大切です。自治体が支援し、独自の防災マップの作成や防災活動を展開する例も増えています。

「1995年兵庫県南部地震における火災に関する調査報告書」(平成8年11月日本火災学会)より

地域で独自に防災マップを作成する場合には、ゼンリン住宅地図出力サービスがおすすめ。
職場でも自宅でも場所を選ばずに手軽にゼンリン住宅地図がインターネットで出力できます。A3サイズに加え、A0やA1のラージサイズ(広域)にも対応しています。

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