

ゼンリンの調査といえば、一軒一軒を回り、目視で地図と現況の相違を確認する「徒歩調査」と、カメラやセンサーを搭載した車を走らせて建物の高さや道幅、標識、規制情報などを調べる「車輌調査」の大きく分けて2種類ありますが、今回はその調査業務にフォーカスしてご紹介します。
本特集にあたって、ゼンリン公式ツイッターアカウントにて「調査について聞いてみたいこと」を募集し、フォロワーのみなさまからお寄せいただいたご質問に、当社の調査員が実際に回答しました!
様々な質問と回答から、当社調査がどんな仕事なのかをお伝えできればと思います!
調査業務について
Q:調査業務とは、どんな事をしているのですか?
目視で地図と現況の相違を確認する「徒歩調査」と、カメラやセンサーを搭載した車を走らせて建物の高さや道幅、標識、規制情報などを調べる「車輌調査」の大きく分けて2種類あります。
この調査により、現実世界にある建物・道路などの形状や、名称・交通規制など付加的な情報をデータベース化することができます。
Q:調査ルートはどうやって決めているのですか?

徒歩調査の日々のルートは調査員が決めますが、昼食やトイレの位置、高低差など…さまざまな要素から効率よく調査できるルートを考えています。また、同じ道を重複して歩くと効率が悪くなるので、極力一筆書きで廻ることができるルートを選定します。
車輌調査については、走行ルート作成は一部自動化されており、そのルートに沿って運転します。規制が変わっているなど予定ルートどおりにいかない場合は、臨機応変に対応する必要があります。
Q:現地調査が必要なのは、どんな街ですか?
すべての街です!地域によって頻度は異なりますが、ゼンリンの地図にはかなり細かな情報まで記載しており、変化の有無を確認するため現地調査は必要となります。
どの街も生き物のように常に変化しています。「今この時、この場所」の状態は現地でなければ分かりません。
~編集部より~
街があるかぎり当社は全国調査を実施しており、調査が必要のない場所はないということですね!
調査員について
Q:調査員さんは1日何歩あるくのですか?
地域によって違いますが、約20,000歩くらいだと思います。
30,000歩を超えたときもありました…。
~編集部より~
1日20,000歩くらいという回答が多かったです。
日本人の1日平均徒歩数は男性が6,793歩、女性が5,832歩(厚生労働省「国民健康・栄養調査報告」より)なので、3倍以上歩いていることになります…!
Q:「ポツンと一軒家」的な場所も、歩いて(車で)訪ねるのですか?
当然調査対象です!道がある限り、電線がある限り、確認に行きます!
~編集部より~
いわゆる「ポツンと一軒家」も現地に赴かせていただいています。
その基準のひとつはなんと…電線!
電線が引かれていると、この先に家がある!と判断して調査しています。
Q:「調査員あるある」はありますか?
ワンちゃんネタは、多くの調査員から話しを聞きますね…
(放し飼いで追いかけられる、犬の移動範囲を土の状態で把握している、など)
~編集部より~
徒歩調査=歩きだけでなく、その場で立ち止まっての確認作業が大変多い仕事でもあります。
それゆえ、道を尋ねられることも多いとか…
体調管理、服装/調査用具について
Q:熱中症対策はどうしているのですか?
水分の補給だけではなく、塩分補給も欠かせません。何より、適度に休憩を取るようにしています。
あわせて暑熱対策を考えたユニフォームや服装で対応しています。暑熱順化も大事です、無理はしないことですね。
~編集部より~
塩分補給には、暑さで溶けない「塩分タブレット」が調査員に人気だそうです!
猛暑下の調査業務では水分、塩分、休憩をとることも非常に大事です。
みなさんも、夏のお出かけには上の3つを必ずとるようにしてくださいね!
Q:どんな服装をしているのですか?

上半身は季節に応じたユニフォームを着用しています。
ゼンリンの文字が胸と背中に書かれているのですぐに分かります。
上半身のユニフォーム以外は、地域や季節に合わせて節度ある範囲で自由です。
Q:何を使って記録しているのですか?

徒歩調査では、昨年度まで紙原稿を主体に筆記具で記録していましたが、現在はタブレット端末での調査に移行し、タブレット上にデータを入力して記録しています。
過去、紙の原稿に赤のボールペン1色で変更点を記載していた時代から、取得する情報の増加に伴いボールペンの色や多くの色鉛筆を使い分けて変更点を記載するという時代を経て…現在のタブレット端末の使用に至っています。
~編集部より~
以前は手書き原稿、現在はタブレット端末からのデータを整備部門に送り、膨大な量の情報を商品・サービスとして提供できるよう整備しております!
調査員に関するQ&A、お読みいただきありがとうございました。
調査業務はゼンリンの地図の根幹を支える重要な仕事であり、全国の約70の拠点で日々調査員が活動を続けています。
最近は調査用タブレット端末の導入も実施し、データ処理のスピード向上などにも努めています。
もし街でゼンリンの調査員を見かけたら、暖かい目で見守っていただけたら幸いです!
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