

チラシを活用した集客方法の一つとして、折込チラシがあります。折込チラシは、新聞と一緒にチラシとして配布されるもので、一度に大量配布ができるのがメリットです。また、折込チラシは地域密着型のビジネスの宣伝との相性が特によいといわれています。とはいえ、新聞を取っていない家庭には届かないといったデメリットも存在します。本記事では折込チラシの概要をご紹介したうえで、折込チラシのメリットとデメリット、さらにはポスティングとの違いなどについて解説します。
この記事でわかること
そもそも折込チラシとは?
折込チラシのメリット・デメリット
折込チラシとポスティングの使い分け方
折込チラシとは
折込チラシとは、一般的に、新聞に挟み込まれた広告チラシを指します。ただし、折込チラシにはさまざまな種類があり、新聞に挟み込まれた広告チラシのほかに、フリーペーパーやコミュニティ紙などに挟まれたものも含まれます。折込チラシは地域密着型の店舗ビジネスとの相性がよく、商品やサービスを問わずに利用できるのが魅力です。
折込チラシは、基本的に新聞に挟み込める形で、折りたたんで配布されるため、紙質にも特徴があります。高級紙や厚みのある用紙を使うケースは少なく、折込チラシに最適な厚さ(0.06mm程度、連量55㎏程度)の用紙が使用されます。
折込チラシの反響率と費用対効果
折込チラシを活用するとなれば、その反響率も確認しておきたいものです。反響率とはチラシを配布したユーザーから商品やサービスを実際に利用した人(反響数)の割合を算出したものです。
反響率は、「反響数÷配布したチラシの枚数×100」で計算できます。折込チラシの反響率は、一般的に、0.01~0.3%程度とされており、例えば、チラシを5万枚配布した場合、5~150人からの反響が見込めることになります。ただし、商品やサービスなどによって反響率は異なります。生活に密着したスーパーの折込チラシは、反響率が高い傾向にあり、1%に上ることも珍しくないようです。折込チラシを行ったら、その後の反響率をチェックし、自社独自のデータを積み重ねながら、費用対効果を高めると良いでしょう。
折込チラシの費用対効果を考える際、反響率だけでなく、配布にかかるコストと、想定する利益のバランスも検討する必要があります。反響率の目安を参考に、どの程度の売上が期待できるのかを簡単に計算してみましょう。訴求したい商品やサービスの単価が低い場合、チラシ配布にかかる費用に対して、売上が少なくなってしまうかもしれません。対して、不動産のように一件あたりの成約価格が高額な商品は、少ない反響率であっても費用に対する効果を得やすいでしょう。ただし、周知や認知度アップを目的とする場合、問い合わせ件数も反響数に含まれます。費用対効果を考えるためにも、どのような効果を求めて折込チラシを行うのか、事前に検討しておきましょう。
折込チラシのメリット
続けて、折込チラシを活用するメリットを見てみましょう。代表的なものとして、以下3つがあります。
- 1.
-
新聞の信頼性を活かせる
- 2.
-
店舗の周辺住民に広く配布できる
- 3.
-
手元に残しておきやすい
それぞれについて詳しく解説します。
1.新聞の信頼性を活かせる
折込チラシは新聞社の基準を元にして記載内容が禁止事項に触れていないか確認を行ったうえで配布されます。折込チラシはSNSと異なり新聞社の基準に達した情報しか消費者に届けられないため、消費者から高い信頼を得やすく、有益な情報としてみなしてもらいやすくなります。
2.店舗の周辺住民に広く配布できる
折込チラシはエリアマーケティングに優れています。新聞はエリアごとに新聞と一緒に配布されるため、周辺住民を顧客対象としたビジネスとの相性がよいです。店舗が対象とする範囲に住む顧客へのアプローチのしやすさもポイントとなります。
3.消費者の手元にチラシが残りやすい
折込チラシは保存性に優れており手元に残しておきやすいため、受け取り手は来店するまで手元においておくこともできます。そのため、来店やサービスに関する問い合わせなどの忘れ防止にもつながります。
また、折込チラシ上で気になる商品を見つけた顧客はチラシを持参して来店することで、店員に商品について問い合わせしやすくなります。
折込チラシのデメリット
折込チラシのデメリットとして以下の3つが挙げられます。
- ・
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新聞をとっていない世帯にはチラシを配布できない
- ・
-
ほかの広告に埋もれてしまいやすい
- ・
-
競合他社のチラシと同時に折込される場合がある
それぞれについて詳しく解説します。
新聞をとっていない世帯にはチラシを配布できない
折込チラシは新聞をとっていない世帯に配布することはできません。新聞の購読者はファミリー層、高齢者層がほとんどで、若者や単身者で新聞を取っている人は少ない傾向にあります。
そのため、若者や単身者を対象とした商品やサービスと折込チラシの相性はあまりよくなく、ターゲット層にメッセージを届けにくくなります。
ほかの広告に埋もれてしまいやすい
新聞には、複数枚の折込チラシが入っており、必ずしもすべてのチラシに目を通してもらえるとは限りません。自社のチラシ以上に目立つチラシがあれば、そちらに目を奪われてしまい、しっかり見てもらえない場合もあります。特に週末や連休にはセール情報を掲載した折込チラシが増え、自社のチラシが埋もれてしまう可能性があります。
競合他社のチラシと同時に折込される場合がある
折込チラシは、場合によっては、競合他社のチラシと同時に配布されることもあるでしょう。競合他社と同時折込になるタイミングを把握するのは難しく、避けにくい状況にあります。購読者にとっては、価格やサービス内容を比較しやすいというメリットがある一方で、折込を依頼した企業や事業所、店舗にとっては、取捨選択の機会を与えることになってしまうというデメリットがあります。
折込チラシとポスティングとの違いとは
折込チラシとポスティングの違いはどこにあるのでしょうか。
以下、折込チラシとポスティングとの違いを表にまとめました。
比較項目/チラシ種別 | 折込チラシ | ポスティング |
---|---|---|
配布対象者 |
新聞購読世帯のみ |
新聞の購読の有無にかかわらず配布可能 |
受け取り手からの反応 |
迷惑に思う人は少ない |
チラシの投函を禁止している物件がある、迷惑に感じる人が多い |
配布対象者の範囲 |
該当エリアの新聞購読者すべて |
自由に決められる |
チラシの形態 |
ペラ紙1枚 |
好きなサイズや形態が可能 |
反響率 |
低い |
高い |
ターゲット層の属性 |
高齢者やファミリー |
若者、単身者 |
ターゲット層の特徴を見極めて集客方法を検討しよう
折込チラシは該当エリアの新聞購読者すべてに届けることができるため、店舗付近の新聞購読者にサービスや商品などの情報を伝えることができます。そのため、自社がターゲットとする顧客に対し、広くアプローチ可能です。また、新聞の信頼性を活かせるため、受け取り手から怪しまれたり、迷惑がられたりすることも少ない傾向にあります。ただし、折込チラシは新聞を購読していない人には配布できないため、扱っている商品が若者や単身者などであれば、効果はあまり期待できないかもしれません。商品やサービスによってはポスティングの方が高い効果を得られることもあります。ポスティングは折込チラシ同様に特定の地域の住民にメッセージを届けることができ、ターゲットを絞った配布や若者や一人暮らし層などに届けることも可能です。
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