2017年6月28日時点の情報です。
こんにちは。
6月が終わると祝日のある7月に入ります。学生は夏休み突入でしょう。
7月に入っても、まだまだ梅雨の明けない地域が多々ありますが、そんなときに惹かれるのが北海道。
梅雨がなく、夏は涼しいのも魅力です。観光地として有名でありつつも、色々な特徴の街をもつのが函館市です。
地図の下部に半島状の出っ張ったところがありますが、これが函館山です。もともとは島で、砂の堆積で陸地と繋がった地形(陸繋島)です。開港して最初に賑わったのは十字街付近ですが、内陸に新しい市街地ができてきます。函館駅、五稜郭、美原の順に新たな市街地の核ができました。都市の人口が増えると、それまでの市街地におさまらず、外側に住宅地が広がります。半島状の地形をもつ函館の場合、人口の重心が徐々に内陸の北側に移ってきます。加えて、モータリゼーションの進展で、自動車でのアクセスを前提にした街もできました。現在、函館市は、十字街を含む西部地区を観光拠点、函館駅から五稜郭にかけてを中心市街地、美原地区をひとつの商業・業務拠点と位置づけています。
十字街電停付近の市街地(地図上の「函館市企業局」のあたり)は、現在はレトロな街として、夜景で有名な函館山の麓の観光地として人を集めています。現在五稜郭にある百貨店「丸井今井」も、現在函館駅前にある百貨店「棒二森屋」も、前身はこのエリアにありました。棒二森屋は1930年代に、丸井今井は1970年前後に移転しましたが、その後建物は公共施設や観光施設として利用されました。函館は「坂の街」としても知られていますが、坂がある「街」はこの十字街を含む西部地区のみです。
続いて、函館駅付近です。中心市街地と位置づけられたエリアの南端にあたり、観光客が訪れる「朝市」もこのあたりです。十字街付近よりも建物は高くオフィスビルもあり、新しい装いの建物が並び、アーケードも掛けられ、最盛期は人でごった返していたようです。現在は歩く人をあまり見かけませんが、昨年再開発で高層マンション(低層部はショッピング・公共施設フロア)ができ、定住人口の増加が見込まれています。
中心市街地として位置づけられたエリアの北端にあるのが五稜郭です。五稜郭といってもJR五稜郭駅からはかなり遠く、市電の「五稜郭公園」電停が最寄りです(地図上の「丸井今井」のあたり)。ここは函館市内で最も賑わっており、今年はダイエー跡地に高層マンション(低層階が「シエスタハコダテ」)ができました。市立中央図書館と無印良品が、ここ最近函館駅周辺からこちらに移ってきています。
上記3つの市街地は路面電車で行けますが、唯一路面電車の通らないエリアがこちら、美原地区です。地図で見ると橙色の商業施設の面積が最も広いですが、ほとんど平屋で、広い駐車場を備えています。1980年の長崎屋、イトーヨーカドーの開店で弾みがつき、コムサストアやアニメイトの函館店はこちらにあり、若い層を見かけます。公共施設は渡島総合振興局(北海道を細かく区切った「県庁」のようなもの)が五稜郭から美原に移転しています。なお、車がなくてもバスが頻繁に走っており、バスで行くことも可能です。
観光で行くとなると、なかなか美原には行かないと思いますが、その他の3つの街は訪れる機会の多いところです。街の移り変わりを感じながら、函館を巡ってみるのもいかがでしょうか。