活気に満ちた街づくりを見据えた未来のマンション開発

眺望が魅力のタワー型物件や、充実した共用施設をもつ大規模物件、利便性の高い都市部向け物件など、依然として分譲マンションの人気は高い。理想的な眺望や設備、周辺環境を活かした開発を行うため、マンションデベロッパーでは様々なシミュレーションを行っている。ここでは、株式会社長谷工コーポレーション(以下、長谷工コーポレーション)による業界に先駆けた取り組みを紹介する。

今回、長谷工コーポレーションのマンション開発における新たな試みを語ってくれたのは、設計部門エンジニアリング事業部BIM(※1)推進室の3名。彼らに、同社のマンション販売に関する先進的な取り組みや、マンション作りの理念を聞いた。

設計部門エンジニアリング事業部 統括室長 堀井 規男 氏
エンジニアリング事業部 BIM推進室 チーフ 中野 達也 氏
エンジニアリング事業部 BIM推進室 主任 堀欠 和晃 氏

※1 BIM:

ビルディング・インフォメーション・モデリング。コンピューター上に現実と同じ建物の立体モデルを再現し、業務効率化や細かな情報管理を行える建築業界の新しいワークフロー

VRシミュレーションから生まれた、花火大会が観賞できる屋上テラス

バルコニーからのロマンチックな夜景や、河川敷の開放的な風景。そんな眺望をいかに確保するか。それはマンション開発において非常に重要な要素である。とりわけすでに高い建物が林立する都市部の物件など、眺望の予測が難しいケースでは綿密なシミュレーションが欠かせない。

長谷工コーポレーションの場合でも、マンション開発においては最新のシミュレーション技術を使い、最も眺望の良い建物の配置や向きを緻密に検討している。ある物件では、ドローンによる3D測量を行い、眺望を綿密にシミュレーション。そのデータをもとに方向や広さを決めることで、花火大会が観賞できる屋上テラスが生まれ、お客様から喜ばれている。

また、モデルルームでは、VRを使ってマンションの室内の様子、階層ごとの眺望の違いを体験できる試みも始めた。

「従来のモデルルームは代表的な部屋しか再現しておらず、自分が買いたいプランは間取り図などをもとに想像するのが普通です。しかし、当社のVRシステムを使えば、実際に部屋のなかに立ち、そこで暮らす感覚を体感できます。将来的にお客様がマンションを買うときは、室内や周辺環境、眺望を現実に近い形で確認したうえで買うことが当たり前になるでしょう」(堀井氏)

お客様の視点に寄り添うことができるBIMという手法

このような新しいマンションの買い方を可能にするのが、現在、建築業界で導入が進んでいるBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)である。

「BIMはコンピューター上に3次元モデルを構築し、壁、柱、サッシなどの立体パーツをプラモデルのように組み立てて設計していく手法です。BIMデータを活用すると、設計段階での眺望や日の当たり方、風などを緻密にシミュレーションできるようになります」(堀井氏)

設計情報を3次元モデルで一元管理するBIMは、設計・施工を飛躍的に効率化する。さらに各種シミュレーションを容易にし、緻密な設計が可能になる。長谷工コーポレーションでは、BIMデータとゼンリンの3D地図データを連携させ、より広い範囲の周辺環境を含めたシミュレーションも行っている。

「駅からのアプローチ、道路から建物がどう見えるか、また部屋からの眺望などが簡単に確認できるようになり、より周辺環境と調和したマンション開発ができるようになりました。マンションから周囲の眺めはどう見えるのか、周囲からマンションはどのように見えるのか。当社では、2つの視点をシミュレートすることで、常にお客様の視点に立つマンション作りというものを心がけています」(中野氏)

BIMがもたらす、先進のマンション管理とアフターケア

BIMのデータを活用すれば、お客様により付加価値の高いサービスを提供することも可能になる。冒頭で紹介したモデルルームのVRシステムも、BIMのデータを3次元CG化したものだ。今後は、このシステムを保守管理サービスで活用することも想定している。

「これまで、住まいや備品の不具合で居住者からコールセンターに電話があったとき、2次元の図面で確認するしかありませんでした。平面で話をするため、お客様としては伝えづらく、当社としても理解できないこともあり、現地に赴くこともしばしばあります。しかし将来は、居住者と管理者側が、たとえば3次元のVRを取り入れたマンション専用アプリを通して、修理箇所や必要な部材を両者で同時に確認を行い、その場で解決できるケースも増える可能性があります」(堀欠氏)

住居者と管理者との間で物件データを立体的に共有することによって、より迅速でスムーズな保守管理サービスが可能になるということだ。

また、VRの活用は、今後数年でニーズが高まる老朽マンション建て替え時の住民の合意形成でも、有効だと考えられている。物件の耐久性を上げるため、そしてお客様が長く快適に暮らすための先進的なアフターケアを、VRはもたらしてくれる。

街に活力が生まれるマンション開発を目指して

長谷工コーポレーションは、マンションの施工累積実績61万戸と、業界トップの実績を誇る。長年、マンション開発において大切にしてきたこととして挙げられるのが、「都市と人間の最適な生活環境を創造し、社会に貢献する」という理念である。

「マンション開発は周辺環境を含めた街づくりであり、コミュニティーづくりでもあります。大規模なマンション開発は街をより魅力的に、そして活気あふれる場として再生することができます。人が集うことで地域が活性化し、そのエリアの資産価値が高まることも少なくありません。これからも周辺環境と調和した、より付加価値の高いマンションを開発することで、地域の活性化に貢献していきたいですね」(堀井氏)

マンション開発を通して魅力ある街、コミュニティーをつくる。それによって、その地域に暮らす多くの人を幸せにしていく。そんな長谷工コーポレーションの取り組みに、今後も大いに期待したい。

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